John Fahey – America (1971)

アメリカのギタリスト、ジョン・フェイヒ John Faley (1939-2001) による1971年のアルバム。正確には1998年のリイシューで大幅に曲が追加されたので、そちらのレビューですね。4曲入り38:51だったものが、13曲入り79:16になっています。ほぼ倍。

ジョン・フェイヒはジム・オルーク Jim O’Rourke のギタープレイなどに影響を与えた伝説的なギタリストで、ジムのアルバムである「バッド・タイミング Bad Timing」(1997) なんかには強烈な影響が見られます。

これは…なんていうんでしょうね? すごく奇妙な感じの演奏です。タイプは違えど、ジャズ・ピアニストのセロニアス・モンク Thelonious Monk の演奏に通じるものがある気がします。どこかいびつで、どこか不協和な感じがするのに、美しい。すごい演奏です。

ソロ・ギターでどこまで先の世界が見えるのか。1971年というと、もう50年も前の作品ですけれど、これを超える作品は果たしてどれだけ生まれただろうかと、少し考えてしまいますね。