長澤知之 – ソウルセラー (2019)

福岡県出身のシンガーソングライター、長澤知之による2019年のミニアルバム。キャリアに一区切りをつけた2017年のベストアルバム「Archives #1」の後の最初のリリースです。多作な彼のミニアルバムとしては7枚目となります。

これ、大名盤ですよ。彼がリリースしたミニアルバムとしては最高傑作なんじゃないでしょうか。フルアルバムも含めても、こんなに素晴らしい作品が今までにあったかなと思います。全8曲の30分と、ミニアルバムにしてはボリュームがあります。

本作「ソウルセラー」はアコースティックなナンバーのみで構成されていて、長澤知之のソングライティングのセンスと、ギター&ヴォーカルの力量が存分に発揮されています。「僕は誇りを持って歩く」と高らかに歌うタイトルトラックの「ソウルセラー」、多重録音された静かなヴォーカルが印象的な「金木犀」、ラストの優しく感動的なナンバー「Close to me」と、名曲が並びます。

特に傑出しているのは、「あなたが笑うなら 僕はどんな 悲しみにも負けない」と歌うラストの「Close to me」ですね。ギターの弾き語りにベースとドラムス、ピアノとストリングスが入って、あの唯一無二の声で歌い上げます。泣かせますね。

長澤知之は1984年生まれでメジャーデビューが2006年ですから、かなり活動が長いんですけれども、近年の作品でもますます実力を上げているところを見ると、今後の活躍が楽しみになってきますね。