‎Aoife Granville – Sáimhín Só (2014)

アイルランドのケリー、ディングル Dingle, County Kerry 出身のアイリッシュ・フルート奏者、イーファ・グランビル Aoife Granville。フルート奏者であると同時にシンガーでもあり、またフィドルの演奏もされるそうです。

1セット目のリール「Kitty Gone a Milking / The Abbey / Come Up to the Room I Want You」から流れるような軽快な演奏です。メジャーからマイナー調になってまたメジャーに戻るのもいいですね。2セット目「Stephen Carroll’s Polkas」はフルートとバウロンによる素朴な響きのポルカ。

3セット目のジグ「The Mouse in the Kitchen / The White Blackbird / McKenna’s」は本作のハイライト。軽やかで非常に楽しいセットです。ギターとウッドベースによる伴奏も素晴らしいですね。

4セット目「Maidin Luain Cincíse」は彼女自身のヴォーカルが聴ける曲で、これも美しいトラックです。5セット目「The Mountain Top / The Wind That Shakes the Barley」はティン・ホイッスルによる演奏。フルート奏者がホイッスルを演奏することは多いですが、これもかなりいいです。

7セット目「The Midnight Hornpipe / The Drummerkane / Maid On the Shore」はホーンパイプからリールへと移るセットで、ハープによる伴奏です。ゲストミュージシャンが多彩なのもこのアルバムの聴きどころでしょう。

10セット目「Réidh Chnoc Na Mná Duibhe / Tom McElvogues」はエアーからジグへと続くセット。エアーのフルート独奏がとてもいいです。

ラストの14セット目はマーチのセット「Kay’s Bóithrín / The Days That Are Gone」で、マーチングのスネアの伴奏にホイッスルの演奏が重なります。後半はホイッスル2本による演奏。少し憂いを帯びた感じのマーチですが、非常にいい曲ですね。

本作は間違いなくアイリッシュ・フルートの名盤で、多彩なゲストミュージシャンによる演奏もあってアイリッシュ初心者にもおすすめできるアルバムです。