一般的に、我々のようなふつうの人間がある程度の確実性を持ってリターンを得られる投資の方法は、株式へのインデックス投資だと言われています。市場全体に分散された株式のインデックスファンドを購入して、長期保有するという考え方ですね。
さて、株式投資の研究の名著として、ジェレミー・シーゲル教授の「株式投資」という本があります。この本は、米国において株式や債券、ゴールド、現金預金といった各資産への投資が実際にどのようなリターンをもたらしてきたかについて、過去200年以上に渡るデータをもとに分析したというものすごい本です。
この本で著者は、株式投資が長期にわたって最も安定して高いリターンを叩き出していたことを明らかにしています。
さて、端的に株式へのインデックス投資の平均利回りというのはどの程度になるのでしょうか? 本書から、米国株式の過去の利回りの記述を引用してみましょう。数字はインフレ調整後の実質利回りです。
期間 | 実質利回り [%] |
1802-1870 | 7.0 |
1871-1925 | 6.6 |
1926-2006 | 6.8 |
この数字を見る限りでは、過去200年間にわたる米国株式の平均利回りは6.8%程度だったと言えるようです。
年利にして数%という数字ですが、実際には長期投資を行うことで複利効果を活かすと、そのリターンは驚くべきものになります。このあたりは過去の記事「インデックス投資と複利効果のシミュレーション」にて触れました。
また、このデータはあくまで米国株式のものですが、より分散投資を徹底して全世界株式にした場合はどうなるのでしょうか。その点については過去の記事「全世界株式と米国株式、どっちがいいの?」で検証してみましたので、そちらをご参照ください。
また、この記事を読んでおられる方は既にインデックス投資への興味を持っている方だと思いますが、インデックス投資へのすすめについては過去の記事「簡単で確実な投資の方法とは」に簡単なまとめを書いています。そちらもぜひお読みいただければと思います。