入門編: 長澤知之の名盤を探る

福岡県出身の個性派シンガーソングライター、長澤知之。ベストアルバムのレビュー記事でも触れましたが、彼は多作なアーティストです。そんな彼のディスコグラフィから、入門盤としておすすめな3枚についてセレクトしてみました。

JUNKLIFE (2011)

1stフルアルバムです。長澤知之はエレキギターを全面に出したロックサウンドと、アコースティックで繊細な側面を併せ持っていますが、本作はバンドサウンドで前者の傾向が強い作品です。

Tr.3〜Tr.5の「THE ROLE」「JUNKLIFE」「EXISTAR」はそんな彼のロックンロールサイドを代表する名曲でしょう。この詩的な世界観とバンドサウンドの組み合わせは比較的初期の作品に顕著です。

Tr.9「MEDAMAYAKI」も疾走感溢れるロックンロールナンバー。ラストのTr.14〜Tr.15「三日月の誓い」「回送」はバラードで、非常に美しい曲です。

長澤知之III (2014)

当初はライブ会場限定で販売されていた3rdフルアルバム。ややアコースティックなバンドサウンドとなっているアルバムです。

Tr.1「只今散歩道」から軽快で明るいナンバーでスタートします。Tr.2「享楽列車」も明るいというほどでもないですが、どこか前向きな曲。

Tr.4「犬の瞳」はなかなかすごい曲です。バイノーラル録音という手法で録音されており、イヤホンで聴くと自分の周りの360度から音が聴こえてくるような仕組みになっています。洪水のように溢れ出すコーラスが印象的です。

Tr.5「シャウト」はアコースティックサウンドをメインにしたロックンロールという面白い曲です。Tr.8「そこぬけ」はユーモアを感じさせる曲。

ソウルセラー (2019)

ミニアルバムとしては7枚目の作品。アコースティックなナンバーのみで構成されている作品です。はっきり言って大名盤だと思います。

この作品については個別でレビュー記事を書きましたのでそちらをご覧ください。