「本を出すぞ」と決めて、本当に本が出せた。
先週、その本「社会人のための楽器の継続と上達の手引き」のKindle版がAmazonで公開されて、リアルの友人知人との繋がりがあるFacebook(最近全然見てなかった)にも告知を投稿した。本書は電子版のみで、紙の本ではないので、昔で言ったら「自費出版しました!」みたいなものかもしれない。でも、自己満足で終わらせるつもりは全然ない。
出版の経緯と裏話はnoteの「制作ノート:『社会人のための楽器の継続と上達の手引き』」に書いたので、そちらを読んでくれると嬉しい。
出版作業を終えた週末の日曜日の夜、たまたま近所の飲食店で友人がライブを行う予定があったので、それを見に行った。お店に入ると、テーブルには既に数名の親しい楽器仲間がいて、○○(私)の本の話をさっきしていたんだよ、と祝ってくれた。
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当初はnote版を有料記事として公開することを想定していたけど、Kindleでの出版手段があって、そちらも採用できたのはよかったと思う。noteというプラットフォームは読書好きが集まる場所のようだし、記事を販売する場所としてうまくできていると思うけど、お金の支払い手段、つまりクレジットカードの登録を行っている人はそこまで多くないのではないかと想像する。おそらく、この一手間が大きい。そこで購入の手が止まってしまう。
それに対して、読者層のほとんどの人はAmazonのアカウントであれば持っていると思うし、カード情報なども当然登録されている。現代人はAmazonの購入ボタンを押すことに何も抵抗がない。Kindle自体のユーザ数も今はかなり増えているだろう。そして、普通に書籍を探している人の検索キーワードに引っかかる可能性が出てくるというのも大きい。
本そのものは書き上がったけど、私の活動はまだまだこれからだ。書くという行為を、ただの趣味の範疇からひとつ上に持っていったという意味で、今回の出版は私にとって最初の一歩でもある。
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制作ノートにもあるとおり、出版に要したのはだいたい2.5ヶ月。無名の人の書いた本が、そんなにすぐに売れてくれるとは思ってない。2.5ヶ月のフルタイム労働を時給換算したら……と思うとなかなかシビアな話である。あなたの2.5ヶ月分の給料の額を想像してみて、私の本が(定価がそのまま収入として私に入ってくるわけではないという当たり前の前提も考慮した上で)そんなに売れると思いますか? まさか!
でも、大抵の商売は最初はそういうものだろう。執筆と出版という初めての経験も、本という成果物そのものも、これからの自分の財産になっていくと思っている。
こういう商売は積み重ねである。普通、どこかの会社に入ったのであれば、既に製品もそれを作る仕組みも、取引先への信用も販売ルートも、全部もうできてる。ひとりで何か商売をやるなら、こういうことを最初からすべて自分で積み上げていく必要があるということ。大学を出て新卒で会社に入ったなら、本人の稼ぐ力がまだゼロであっても、一応は給料は出してもらえる。個人で何かを始めたとき、そういうことをしてくれる人はどこにもいない。
たとえば定期的な収入の話を考えてみると、出版済みの本が1冊の人と5冊の人では、「今現在、1ヶ月あたりで売れる本の数」というのは違う。もちろん、本の内容というのは時間が経てば古くなるので、たとえば5冊目を出した時点で、1冊目に出した本のパワーが「1」から「0.6」くらいまで下がっているというのはありそうな話だ。でも、1冊だけ出した人の収入パワー(収入パワーって何だ?)が「1」だとしたら、5冊出した人の収入パワーが「3」か「4」くらいあることは期待していい気がする。
そして、何が世の中にウケるかというのはかなり気まぐれで、予測不能である。つまり、5冊出した本のパワーがそれぞれ均等に「1」であるということはまずない。売れるための努力はするとはいえ、これは著者が完全にコントロールできる事柄ではない。それでも、出版済みの本の数が増えるほど、このばらつきと不確実性は抑えられるはずである。
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次の目標について。
- 2冊目以降の本もどんどん書いていきたい。(制作ノートの記事の最後に、今現在の構想を書き出した。少なくとも2冊目も2024年中に出したい)
- 紙の本を出版する。絶対に出す。
言葉にして言えば、それは叶うような気がする。やると言ったらやるんだ、ということが今回のことで証明できたと思う。だからもっとやる。止まらない。
やると言ったらやる。