ここんとこマジで原稿が進んでない。何も書けてない。
先月から執筆中の「人生の意味のつくり方:幸せと自己肯定感のためのレッスン」は今だいたい3.8万字くらいで、これは一般的な文庫本の3〜4割ほどの分量。ざっくり全体の構成を考えて書き始めたけど、どうにもうまくいっている感触がない。道に迷っている感じ。平日の朝に原稿のファイルを開くのがそろそろ嫌になってきた。
上手に書けた文章を見返すのは楽しい。印刷された紙の本を手にするのは感慨深い。しかし、大抵の日は全然進まなかったとか、いいものが書けなかったとか、そういう感情に終始している。
産むのに苦労したからといって、それで成果物の質がよくなるわけではない。出来が悪ければ、破棄して最初からやり直したほうがよい。ここで、会社員ならば無駄になった仕事の時間にも給料が発生するわけだけど、自営やフリーの人間にそんなものはない。すごく削られる。
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私が執筆業を本格化させたのは2023年の終わりのことで、そろそろ8ヶ月ほど経つ。
客観的に見て、何か全然新しい仕事を始めた1年目というのは、大した結果が出なくて当然だと思う。出力できるものの量も質もそうだし、売り上げとか知名度に関しても、ゼロからのスタートするというのはとんでもなく大変な話である。
会社員というシステムの素晴らしいところはそこで、一人前になるのに何年かかったとしても、とにかく毎月の給料は出る。何年でも出してくれる。会社が。すごい。なんだか正規雇用という身分に対する愚痴みたいになってきた。
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感情とモチベーションを安定させて、一時的な結果に一喜一憂せず、ただやるべきことをやり続ける。それってすごく難しい。
正確には、人の感情やモチベーションというのはそもそも安定させられないものであるし、させなくてもいいという認識も必要である。とはいえ、これは程度問題で、波は大きいよりも小さいほうがいいに決まっている。
未経験から始めて、この1年に満たない間に楽器の本と投資の本の2冊を出せたのだから、やるべきことはやれていると思う。上出来。どのような活動の分野でも、「いつかやりたい」と言っている人に対して実際にやり始める人はわずかだし、完成までやり抜く人となればもっと希少になる。だからそこはよくやれてる。
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それでも何も安心できないのは、やはり売り上げの数字によるものなのだろうなあ。
私の出版物の全形式(上述の既刊2冊×それぞれ紙書籍と電子書籍の2形態=全4種)のロイヤリティ、つまり私にとっての手取り収入を見てみると、1冊あたりの平均が500円ちょいだ。仮に1ヶ月という期間を取って「自分の本が100冊売れました」といったら、それは「大したものですねえ」という感じになりそうだけど、それでも手元に入ってくる収入は5万円くらいだということ。
なんとも厳しい話である。フルタイム労働の月収5万円でモチベーションを保ち続けられる人がいたら、それはちょっとどこかおかしい人のようにも思える。つまり、もうしばらくはおかしい人になって頑張り続けなければならない。
とはいえ、これは私自身の自発的な動機によって始めた仕事であって、自分にとって無意味な労働をただお金のために続けているといったタイプのものではない。ときどき停滞するのは仕方がない。息切れしたなら、立ち止まってひと息ついて、また歩き始めたい。