The Mummies – 1994 Peel Sessions

アメリカのカリフォルニア州で結成されたローファイ・ガレージロックバンド、ザ・マミーズ The Mummies。バンド名はミイラ男の意味で、実際にメンバー全員が包帯ぐるぐる巻きのミイラ男の姿でパフォーマンスしています。

彼らはアナログ盤でのリリースにこだわったバンドで、日本国内で彼らのCDを入手するのは難しいかもしれません。彼らの唯一のフルアルバムである「Never Been Caught」(1992)はCDリリースされており、過去には国内での流通もあったようですが、現在は購入不可となっています。

本作「1994 Peel Sessions」はブートレグのみのリリース、しかもアナログ盤のみなので、現物を入手して聴くのはかなり困難かと思われます。しかし現代の海賊盤とも言える方法、つまり YouTube で「The Mummies 1994 Peel Sessions」と検索する、という方法でこれを聴くことができます。

本作は全5曲、約10分。インスト2曲とヴォーカル曲3曲で構成されています。サウンドはというと、全編に渡ってオルガンのサウンドがめちゃくちゃ凶暴です。1曲目の「The Fly」からノックアウト必至でしょう。ギターとドラムも強力ですね。一度聴いたら忘れられないナンバーです。

2曲目の「The Ballad Of Iron Eyes Cody」はギターインストで、日本のガレージロックバンド、ザ50回転ズがデビューアルバム「50回転ズのギャー!!」(2006)でカバーしています。案外ここからザ・マミーズの名前を知った方もいるのではないでしょうか。

3曲から5曲目の「Just One More Dance」「Baba Diddy Baby」「High Heel Sneakers」はヴォーカル曲。いずれもカッコいいです。インストであれだけ演奏力があるのに歌モノも魅力的っていうのはちょっとずるいですよね。メインヴォーカルもコーラスも上手いです。

非常に魅力的なバンドなので、ガレージロックやパンクの好きな人にはぜひおすすめしたいですね。