大学生に自己紹介をさせると「変わり者ですがよろしくお願いします!」という言葉で締める人がすごく多いという話を聞いて、ちょっと笑ってしまいました。何か人とは違った特別な存在でいたいという願望があるけど、大学生くらいというのは仲間の目をすごく気にしている部分もあって、その微妙な自意識がそういう発言となって現れるんですね。
大学生1年生というとだいたいは18歳の子で、これくらいの年齢というのは、まだそこまで個性は出てきていないのが普通だと思います。それは人間的にもそうですし、能力的にもそうです。「変わり者ですが」の発言が面白いのは、そこに実態が伴っていないというところです。これは何もバカにしているわけではなくて、そうそう自分の若い頃にも覚えがあるよね~っていう微笑ましいような気持ちになるよねって話です。
現代はもう閉鎖的な村社会ではないので、「人と違っていながら、人と仲良く暮らす」というのは十分に可能になっていると思います。自分らしくあろうと思ったら、人と違ってしまうのは当然です。自分の尖った部分を殺してしまうのではなく、むしろ面白がってどんどん伸ばしていけるようになると、自分の人生に対して意味を見つけやすくなると思います。
仲間の人間に対しても、同じ目線を持てるといいと思います。人のヘンなところを面白がれるようになれるといいです。これは自分のヘンなところを否定しない、認められる、むしろ愛おしく思えるという感覚と関連していて、自己の受容と他者の受容というのは並行して進むのではないかと思っています。自分を認められるようになることも、他人を認められるようになることも、人として成長して大人になるということの一部です。
人と違っているあなたを仲間だと感じてくれる人は必ず存在しているので、そういう人を探してください。人生は何かを探す旅です。本当のあなた、そして本当のあなたを認めてくれる誰かを探す旅なのだと思います。
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