入門編: Warp Records の名盤を探る

イギリスの電子音楽の名門レーベル、Warp Records。常に時代の最先端を行くサウンドを届けてきたレーベルですが、そんなWarpを代表する名盤を3枚、セレクトしてみました。

Boards of Canada – Music Has The Right To Children (1998)

スコットランド出身のエレクトロニック・デュオ、ボーズ・オブ・カナダによる1stです。温かいビートと、サンプリングされた子どもや女性の声が唯一無二の世界を作っています。ジャケット・アートワークともあわせて非常に幻想的な世界です。

強い個性を持ちながらも難解さはなく、エレクトロニカというジャンルの中でもかなり聴きやすい部類に入るかと思います。エレクトロニカという世界に馴染みのない人にはうってつけの1枚と言えるでしょう。

Aphex Twin – Syro (2014)

イギリスのコーンウォールが生んだ鬼才、エイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェームス Richard D. James による作品。こちらもWarp Recordsの看板アーティストであり、一度聴いたら忘れられない奇妙な音像が詰まっています。

2014年の本作「Syro」は彼がしばらく活動を休止していたあとにリリースされた復活作で、その奇怪でありながらもポップに聴けてしまうセンスはさすがと言うほかにありません。中毒性の高い1枚です。

Autechre – SIGN (2020)

イギリスのエレクトロニック・デュオ、オウテカによる作品。1993年の1st以来、オウテカはWarp Recordsの中でも最も先鋭的、実験的なサウンドを開拓してきたユニットです。

2020年の本作は、そんな彼らが結実させたエレクトロニカの最新型です。抽象的な音響と不規則なビートが襲いかかる世界は、おそらく初めて聴く人には度肝を抜かれるものとなるでしょう。聴けば聴くほど味が出てくる、極めて中毒性の高いアーティストです。

おわりに

ある程度時代を分散させて3枚をチョイスしてみました。Warp Recordsのその他の代表的なアーティストについては、Wikipediaのページなどが役に立つでしょう。

Warp Recordsはレーベル設立20周年を記念して「Warp20 (Chosen)」というコンピレーション盤も出しています。こちらもWarp Recordsのレーベル全体のベスト盤とも言うべき内容となっているので、気になった方はチェックしてみるとよいでしょう。