Liam O’Connor – The Loom (2017)

アイルランドのダブリン Dublin のフィドル奏者、リアム・オコナー Liam O’Connor による2017年のアルバム。

これはなんというか…ものすごいフィドルの録音ですね。本人による多重録音かと思いますが、「弦楽何重奏だろう」という感じのサウンドです。曲によってはギターやピアノも加わり、重厚な音作りとなっています。

1セット目「The Tarbolton / Imelda Roland’s / Master Crowley’s」から飛ばしています。こんなにかっこいい Imelda Roland’s はちょっと他に聴いた覚えがないですね。3セット目「Repeal Of The Union」 はソロフィドルの録音になっていますが、これもテクニカルで相当にかっこいいです。

4セット目「Moran’s Return」はめちゃくちゃに美しい曲です。ここでも多重録音のアレンジが非常にいいですね。5セット目「Galway Bay / The Few Bob」も異常なまでに綺麗なホーンパイプの演奏です。ちょっともう、素晴らしすぎてこれを表現する語彙がなくなってきました。

全体を見るとやはりリールの演奏がすごいですね。7セット目「Molly From Longford / Ninen Pints Of Knavery」はピアノの使用も効果的です。ホーンパイプの出来も素晴らしく、10セット目「The Rights Of Man / The Rights Of Women」などはこのアルバムのベストトラックと言えるかもしれません。

現代のアイリッシュ・フィドル奏者のものとしては外せない1枚だと思います。おすすめです。