いつでも準備不足で本番が始まる

これは何をやっても言えることなのですが、現実の世界では、基本的に何かをするときに十分な準備ができているということはありません。

もっと上手くなってからステージに立とう、と言っているミュージシャンは、いつまで経っても上手くなることはないです。もっと恋愛経験を積んでから本当に好きなあの人に向き合おう、などと言うことはできません。そういうことをしてチャンスが待っていてくれるということは絶対になくて、何かを掴めるのは、いつでも準備不足のまま本番に飛び込んだ人だけです。

何かについて、失敗せずに上達することはあり得ないというのは、頭で考えればたぶん誰でも理解できますよね。でも、多くの人にとってそれは「頭では理解している」というだけのことで、本当に失敗して経験を積む覚悟ができている人っていうのは意外と少ないです。失敗したら恥ずかしいと思うんですよね。本当は失敗なんて全然大したことではないのに。

自分の価値観の中心を占めるような真剣な挑戦になると、あまり才能がないという事実に直面するくらいならやらないほうがいい、と無意識に諦めてしまっている人もいます。そうなると本番自体が始まりません。

別にいいじゃないですか、特殊な存在にならなくなって。有名人になるとか、成功者になるっていうのは本当に取るに足らないことです。人生が始まった以上は、舞台に立ちましょう。何かやってもやらなくても、人生はそのうち終わってしまいます。それなら、何かやったほうがいいですよ。

自発的な挑戦というものがある一方で、チャンスは向こうからやってくることも多いです。自分の意図しないところで本番が始まったのなら、それはラッキーです。あとはそれに乗るのか乗らないのか、という話になります。それを決めるのはあなたです。

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