心の外部にトリガーをつくる

「出かけるまでは面倒だったけど、出かけてみたら楽しかった」みたいなことってありますよね。人の心は怠惰なので、身体が動き出すまで心が動き出さないということはよくあります。心を動かすために、外部にトリガーを作っておくという習慣が大切だと思います。

たとえば私の場合、家でノートPCに向かっても何も集中できないし、大したことはできないということが経験的にわかりきっているので、何か集中して作業をしたいときには必ず徒歩圏内の喫茶店に行っています。これは家にいるときのダラッとしたモードから、周囲に人がいて背筋をシャキッと伸ばしたモードに切り替えるという行動ですが、もうひとつポイントがあって、それは頭を使う前に必ず歩いて身体を動かすという過程を挟んでいることです。よほど体調の悪い日などを除けば、これでだいたい間違いなく、数時間はやるべきことに集中できます。

休日の予定を先に決めてしまうというのもいい方法です。今日はあのお店に行こうかな、どうしようかな……などと考えていると、迷った末に面倒になって「別にいいかな」と思ってしまうことは多いですし、夕方になって「やっぱりああしておけばよかった」と後悔することがすごくありがちです。このような予定は平日のうちに「土曜日の午後はあのお店に行くぞ」というように決めてしまって、当日になってなんとなく悩むということをやめにするとけっこう楽になります。ただ、何も予定を決めずに心の向くままにぐーたら過ごすという時間もそれはそれで大切なので、ここはバランスの問題です。

外に遊びに行く予定を入れるのもいいですが、誰か友達を家に呼ぶというのもよくて、これは必ずその日までに部屋をお片付けして掃除をしなければならないというトリガーにもなるので便利です。人間はやる必要性が出るまでやらないので、やる必要性を外注してしまうわけです。友達と会えば当然楽しいし、楽しい時間が終わったら綺麗に片付けた部屋が残されるので、こういう週末を過ごせるとすごく気分がさっぱりします。

「日々を気分よく過ごす」というのは、気持ちの問題というより、習慣とスキルの積み重ねの問題のような気がします。自分の機嫌をよくするとか、自分の心を上手に取り扱うというのは、たぶん年齢を重ねた大人のほうがうまくできるようになっているはずです。

毎日を充実させて、楽しくしていけるような行動の習慣を身につけていきたいですね。

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