SNSでバズったときの体験談

※この記事では珍しくちょっと辛辣なことを書いていますが、気楽に読んでくださいね。

いきなり万バズした

私もインターネットで暮らして長いですから、「バズる」という現象は日常的によく目にしていましたが、思いがけず自分が経験したので、そのときの話を書きます。

これはX (Twitter)の @shiroi_ze でのことで、一週間くらい長いこと話題になっていた、マーケットイベントでの食中毒事件という時事ネタについて投稿したものです。食品の管理状況に「これはありえないでしょ」みたいにいろいろと問題が指摘されていて、保健所の指導が入って、厚生労働省が「CLASS 1」という危険性に分類して……というふうに連日どんどんニュースが大きくなっていた中のことです。

私の投稿は「事件を起こした責任はあるにしても、みんな叩きすぎ」みたいな内容で、たまたまトレンドに上がったワードが含まれていたので、バズりに繋がったようです。内容自体は時事ネタなのでここには載せませんが、記録としてリンクを貼っておくとこちらになります。

規模としては、リポスト(リツイート)が約3,300件、いいねが1万件超(大きな数字は表示が勝手に大まかな値になってしまうので、1桁台の正確な数字はわかりません)、インプレッション(閲覧回数)が約395万回、ブックマークが約550件といった程度です。リプライはちょうど100件ついていました。いいねが1万件を超えているので、いわゆる万バズですね。初めて経験しました。

初日の経過

私のX (Twitter)のスマホの通知は、音は出ないけれどロック画面には表示されるという設定にしています。投稿したのが朝で、投稿直後から多少拡散されたようですが、お昼前くらいから本格的にバズり始めたようです。ちなみにこの日は平日の木曜日です(みんな仕事は…? 仕事はどうしたの……??)。

お昼過ぎには、よくバズった人が言う「通知止まらんww」の状態になりました。近くに置いてあるスマホの画面が、通知を表示しては少ししたら画面が切れて、再び通知がついて……というゆっくりした画面の点滅を10秒周期くらいでずっと繰り返していて、不思議な光景でした。ずっとこうだとスマホのバッテリーが激しく減るのではないかと思ったのですけど、意外とそうでもなかったです。

こういうバズを第三者的に見ているとよくわかりますが、SNSでバズった投稿というのは、トンチンカンなコメントで突っかかってくる人がどんどん出てきます。いわゆるクソリプというやつですね。これもお昼過ぎから順調に増えてきました。「ふーん、自分の言葉じゃ何も語れないし自分じゃ何も生み出せない連中がなんか言っとるわ」(シロイの辛辣モードが発動)という感じで見ていたのですが、普通に暮らしてたらいきなり変な人に絡まれるなんてことはめったにないので、こういうクソリプというのを読んでしまうと、さすがに少しは動揺します。

ただ、午後に入ってからはそういうコメントは目に入れないようにして、夕方くらいになると、もう気持ちの上でも完全に無視する感じになって、何も読まずに通知を既読にして消すだけになりました。普段の仲良しのフォロワーさんとのやりとりに支障があったのが少し不便でした。

夜になって、自分が無意識に爪で頭をガリガリしていることに気づきました。これは私が強いストレスを感じたときに起こる癖で、もう何年もこのようなことは起こっていなかったと思うので、気がついたときには驚きました。

この日は友達に「めっちゃバズってるんだけどww ウケるww たすけてww」みたいなメッセージを送ってから寝ました。

翌日以降の経過

夜中はスマホの通知が出ない設定になっていますが、翌朝になっても同じ状況が続いていました。みんないつまで同じ話してるんや……という感じになってきました。ネット上でも繋がっている友人がメールをくれて、暴言が吐かれたりしているということを心配して怒ってくれました。ただ、私はもうこの時点でコメントがついても何も見ていない状態になっているので、特にダメージ等は受けていません。他にも心配や応援の言葉をかけてくれたフォロワーさんが複数いました。

午前中、投稿からちょうど丸一日と少しくらい経ったところでいいねが1万件を超えて、無事万バズになりました。ありがとうございます!(ありがたくはない) この頃、ようやく少しだけ通知の勢いが落ちてきたようで、10秒周期よりは少し長くなったように感じました。夕方になった頃には通知が数分周期くらいにまで落ちて、ようやく収束したのかなという感じになりました。ここでやっと普段のフォロワーさんからの通知が見られるようになりました。

3日目の朝は、起きたときこそ通知が溜まっていましたが、もうそんなに通知が来ることがなくなって、これで終了かなという雰囲気になりました。

インターネット上に存在する妖怪について

ネットの世界では、隙あらば他人を傷つけてやって、その反応を見て楽しんでやろうと考えている妖怪が実際にいます。こういう心ない言葉に傷ついてしまう人もいると思うのですが、本当にいちいち読まないほうがいいです。だいたい、たまたますれ違っただけみたいな顔も知らない相手に対して強い言葉を投げつけるというのは、どう考えてもまともな大人ではないので、こういうのは読むに値しないと思います。画面の向こうにいるのは、誰にでもバーカバーカって言いたいお年頃の小学生男子かなって思っておくのがいいと思います。

特に今回のケースでは、バズった投稿の趣旨は「人を面白がって傷つけるな」ということなので、それに対して何か言いたいという時点でヤバ人間待ったなしです。このことには初日の夜に気づきました。こわ〜〜い!!

たまたまの偶然なのですが、このバズ事件が起こる何日か前に、喫茶店チェーンで店員さんに怒鳴るイカレおばちゃんを目にしていました。怒声っていうのは普通は耳にしないので、離れていてもショックで少し固まります。何か事件に巻き込まれた人が、暴力に対してとっさに抵抗できないという話を聞いたことがありますが、確かにこういうのって、警官みたいに訓練された人間じゃないとすぐに反応できないと思います。

このときはおばちゃんだったのでまだマシですけど、相手が力の強い男性で、店員さんが若い女性だったりしたら、これはもう恐怖でしかないでしょう。接客業などで不特定多数の人が来るっていうのはこういうことなんだよなあ……と感じます。バズ事件が起こったとき、この喫茶店での出来事をふと思い出しました。

ここで誤解すべきでないことがあって、それは世の中の人たちというのは、その大部分が道徳も礼儀も良心もそれなりに持っている普通の人間だということです。ただ、日本の人口は1億人以上いるので、定義の上からして「100人に1人のレベルのあたおか人間」は100万人以上存在するはずです。ネットによって可視化されるのはそういう人間なんです。で、それが集まったらバラエティ豊かなあたおか図鑑ができるのかというと、人が難癖をつけるときのパターンというのはだいたい決まっているので、意外とそうはなりません。ティピカルです。本当に頭からつま先まで面白くない奴らですね。今回実際に寄せられたコメントを見ると、「主語が大きい」みたいな「お前その言い回しを一回使ってみたかっただけだろう……」的なものがあります。

攻撃的なコメントに対しては「通報しました✨ 制服のお兄さんたちがインターホン鳴らすのを震えながら待ってろよ🤭」って返したら少し面白いかなと思ったのですけど、それでまた反応が広がったりしたら面倒だなと思って、やめておきました。

バズった投稿って、発言者の人格から切り離されたひとつのコンテンツになります。まあ、ネットで何かを発信している以上はそうなる覚悟もしておくべきという考え方もありますが、普通の人だったら面と向かってはまず言わないようなことが好き放題に言われるので、けっこうびっくりするようなことになります。有名人とか、めちゃくちゃ人目を引くような美人の人とかは、毎日こういう世界に生きてるのかな……と感じました。これはまともな感覚では生きられない世界だなと思います。

その後の影響

バズによって、フォロワーはそんなに増えませんでした。この騒動のあった3日間で増えたフォロワーは、たぶん20人くらいです。バズってなくても多少のフォロワーの増加はあるので、ほとんど誤差の範囲内のような気がします。台風が過ぎ去ってみたら、特に被害もないし空は晴れてるし、何もなかったみたいだなっていう感じです。

まあほんと、バズっていうのは投稿自体に瞬間的に反応してるだけで、翌日か翌々日くらいになれば誰も覚えてないだろうし(これは変な絡み方をしてくる人もたぶん同じです)、発言者自体に興味を持たれることは特にないんだな〜って思いました。そんな気はしていましたが、バズなんて所詮バズでしかないんだなって思うとちょっと残念なような気もします。そんな中でも多少は発言者に興味を持ってくれる人もいるとは思いますから、何かをネット上で発表している人の場合、知名度目的で割り切ってバズを狙うというのもありなのかもしれません。しかし、少なくとも私の感覚では、ストレスと見返りが釣り合うものではないような気がします。

他人の話として知っていることと実際に自分で経験したことは違うので、私のようにネットで何か活動しようとしている人間としては、勉強になったなという感じです。

長くなりましたが、今回の話は以上です。ストレスもあったので、珍しく辛辣モードになりましたことをお詫び申し上げます。嵐が去ったので、普段のゆるいシロイに戻りたいと思います。

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