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あらゆる自己啓発本は「やれ」を複雑に表現したものにすぎない
出典不明
誰もどうしたいのかわかってない
今の自分に完全に満足している、なんていう人はいても少数派だと思うので、大抵の人は「変わりたい」と感じていると思います。それがすごく切実な人もいますし、心の奥底でなんとなくモヤモヤと抱えているけど、日曜日の夜にだけそれが顔を出すんだ、という人もいます。
「心を入れ替える」ということができるようには人間はできていません。今度こそダイエットを成功させようとか、毎晩英語の勉強をしようだとか決心した気持ちが、驚くほど早くうやむやになってしまうということは、たぶんみなさんも経験で知っているはずです。こういうときに意思の力というのは無力なので、具体的な行動の習慣が変わるように生活環境や生活上のルールを変更する、といった方法でしか成功する確率は低くなります。
ダイエットの例はささいな話です。少なくとも、ダイエットでは「痩せる」というゴールが明確なので、今述べたような「生活のルールを具体的に変える」というやり方が適用できます。しかし、私たちが置かれている状態はそうではないんですよね。それは「今のままでは嫌だ、何かになりたい、何かをしたい、しかしそれが何なのかはわからない」という状態なんです。
これは私たち自身が自分の性質や可能性というものを知らず、また外の世界に何が存在するかということをよく知らない、ということです。人間は何も知らない状態でこの世に生まれてくるので、これはある意味で当然のことです。仮にあなたがまったく全然何もわからない状態になった、たとえば船が難破して無人島に流れ着いたとしましょう。しばらくは途方に暮れると思いますが、それが終わったら、生き延びるということのために、その島に何があるのかを知るために、あなたは歩き出すはずです。
そして誰も行動しない(なんで?)
「とにかく行動してみなよ」というのは何もひねったところがないアドバイスなんですけど、これを強調するのはすごく大切なことです。何故かというと、普通の人はやらないからです。そう言われても全然やらないんです。現実は気合いと根性だけではなんともならないし、社会の仕組みや人間の心理について知るべきことはいろいろあるので、本やネットから知識を得るのもいいのですが、結局のところ、これはあなたの決意にかかっています。
世の中には「やれ」という気持ちを後押しするためのコンテンツが数多くありますね。自己啓発本は昔から山ほどありますし、最近であれば動画でいろいろ語っているチャンネルも多いでしょう。これはある種の鎮痛剤というか、栄養ドリンクもしくはカフェインというか、なんとなくそのときだけは勇気が出たような気持ちになりますが、長い目で見てみれば何も変わっていないということも多くあります。
結局、どうすればいいんでしょうね? 自分で考えて、自分で悩んで、自分でやるしかないんですよね。それも時間をかけて。あなたが何もしないなら、いつかその結果を引き受けるのはあなたです。これは別に不安を煽っているわけではないです。煽られてする行動なんていうのは、その人にとって本当のものにはなり得ないので。あなたは動くときが来れば動くでしょうし、動くときが来るまでは動かないでしょう。
うーん、でも、もうちょっと頑張ってみませんか? どうですか? 頑張ったほうがいいことがあると思うんだけどなあ。
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