才能を秘めたもののことを「原石」と呼ぶことがありますね。この言葉はひとつの事実を反映していて、それは原石が宝石として光り輝くためには、必ず磨く必要があるということです。
才能は自分の内側にありますが、それを形にするものは常に自分の外側にあります。個性というのは、何かを真剣にやっていれば必ず勝手に出てきます。ただ、何かを真剣にやるというのはとても大変なことです。あなたがギターで自分を表現したいなら、あの難しいFのコードを押さえられるようになることが必要で(みんな一体どういう指をしてるんですか?)、これは個性云々というより純粋な修行の過程です。
あなたが何に向いているのかということを教えてくれる人はいないので、原石は磨くことからではなくて、まず探すということから始まります。そしてこれは、簡単に見つからないことを覚悟するべきです。当然ですね。きっと長い過程になります。
何も埋まっていない鉱山で何かを探したとしても、どうにもなりませんよね。これはある程度までは意識すべきことで、自分にとって才能のない領域よりも、才能がある領域を探すべきです。ただ、根本的な意味ではあなたにとっての鉱山はあなた自身の心身だけで、これはもう生まれた時点で確定しています。少し掘ってみたけど、何も出てこないようだから他の鉱山を探そう、ということはできないんです。
最終的に、あなたが何者になれるかというのは、あなた自身の心身に規定されています。ほんの10センチ掘り下げただけで、自分には何もないなんて思わないでください。原石が出るまで掘り続けましょう。出たら磨いてください。磨いたのに大して輝かなかったのなら、また別のものを探してください。何回でも何回でもやってください。
あなた自身がそれをやらないなら、他に誰もそれをやってくれません。早くやりましょう。
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