うつ病は治る? 治らない?

うつ病って結局、治るんでしょうか。治らないんでしょうか。その辺りについて、率直なところを語ってみたいと思います。

その不安自体が症状なのかも

今、これを読んでいるあなたはどんな状況でしょうか。初めてうつ病になってしまい、不安で不安で仕方がなくて、ネットで検索してこの記事にたどり着きましたか。それともあなたのうつ病は再発で、もう治らないのではないかと思って、やはり不安になって検索してここへ来たのでしょうか。

まず最初に言えることは、あなたの不安と悲観的な考えは、それ自体がうつ病の症状である可能性があるということです。あなたの心はあまりにも疲れてしまって、悲観的なことしか考えられなくなってしまっているかもしれないのです。そして、うつ病という病気の客観的な情報より、「もう一生治らないのではないか」という強い気持ちに飲み込まれてしまっているのです。

一般的にうつ病は服薬と休養で良くなると言われています。おそらくこの記事を読んでいる人は、既に通院を始めている人が多いでしょう。しっかり薬を飲んで、しっかり休みましょう。薬に関する話題としては、私は過去に「うつ病の薬が効かない! そんな時は…」という記事を書きましたので、そちらも参照してみてください。

もしかしてあなたは今、夜中に眠れなくてスマホでこの記事を見つけましたか。私は「うつ病で眠れない…そんな時には」という記事も書いています。よかったらそちらも参照してみてください。

うつ病が治るまでには時間がかかる

うつ病は一般的に、治療開始から3〜6ヶ月で良くなると言われることが多いようです。これはけっこう長い期間と感じられるかもしれないですね。

うつ病の治療中は特に、出口のないトンネルに迷い込んでしまったような気持ちにさせられるものです。もうこのまま一生出られないのではないかという感覚です。けれども、きっと大丈夫です。休養はゆっくりですが確実にあなたを回復させます。落ち着いて治療に専念してください。

仕事へ復帰することに不安を抱えているというケースでは、私の過去の記事「うつ病の休職期間と復職の目安は?」を参照してみてください。もしあなたが「不安で仕方がない」という時期にいるとしたら、復職にはまだちょっと早いことでしょう。繰り返しになりますが、焦らず治療を続けてください。

再発してしまったケースでは

これを読んでいるあなたのうつ病は、再発してしまったケースでしょうか。再発の場合、確かに少々悲観的とならざるを得ないようなデータも存在しています。うつ病は繰り返すたびに再発率が上がっていくと言われているからです。

しかし、物事を1回きりの失敗で終わらすというのはなかなか難しいものです。あなたのうつ病の主な原因が何であるかは、私にはわかりません。仕事上のストレスが主だったかもしれません。あるいは、機能不全家族といった厳しい環境で育ってきたがための、物事の考え方の癖が主だったかもしれません。

原因がどこにあったにせよ、1度つまづいただけで次はパーフェクトにやるだなんてことは難しいと思いませんか。ましてや、あなたは病み上がりの身体で再びチャレンジを行うという難しい経験をしてきたのです。

再発を経験した人は「やはり自分はダメなんだ」と自尊心を低下させてしまいがちです。どうか自分を責めないでください。再発してしまったことは仕方がありません。次はおそらく、前よりも上手くできます。

発達障害がベースにある場合は

人によっては、これまで抱えてきた生きづらさの正体が「発達障害」によるものだったと気がつく人もいるかもしれません。発達障害の二次障害としてうつ病が引き起こされていたというケースです。

これについては、私の過去の記事「発達障害の二次障害によるうつ病とその対処」で触れましたので、ここでは詳しく触れません。また「発達障害と就職」の記事も参考になるかもしれません。

うつ病は「生き方を変えよ」のサイン

あなたがうつ病になってしまったということは、何かがあなたに対して過大な無理を強いたということを示しています。うつ病は「その生き方を変えて」という身体からのサインです。

うつ病が治るかどうかというのは、結局はこの点に左右されるのかもしれません。人が同じ環境で同じ行動を繰り返すのなら、おそらくは同じ結果が待っています。それを変えられるか、です。

あなたは他人に対して、言いにくい「ノー」を言えるようになる必要があるのかもしれません。あなたは自分を愛せるようになる必要があるのかもしれません。

あなたに必要なものが何であるのかは、私にはわかりません。しかしおそらくあなた自身には、自分を見つめ直すだけの休養の時間が与えられていることでしょう。ゆっくりで大丈夫です。今までより楽に生きられるように、自分を変えていきましょう。

あなたのうつ病が少しでも早く良くなりますように。

発達障害と就職: 障害者雇用の困難、就労継続の困難…

障害のある人はその障害に応じて特有の苦労を抱えるものですが、発達障害当事者の就職というのもまた難しい問題であります。ここでは私自身の経験も交えて、発達障害当事者の就職について語ってみたいと思います。

意外な大敵の「疲れやすさ」

以前、私は「発達障害の二次障害によるうつ病とその対処」という記事を書いたことがあります。発達障害の持つ性質は、ふつうの人にとっては何でもない「日常生活」こそが当事者をじわじわと疲れさせるものであり、その疲れの蓄積がうつ病等を引き起こすことがあると述べたものでした。

発達障害当事者が持つ特有の「疲れやすさ」については、この障害の代表的な症状として語られることは少ないまでも、近年は当事者の事情をよく知る支援者などによって少しずつ明らかにされてきたところだと思います。

おそらく周囲の人も「コミュニケーションが苦手」と言えば多少は想像ができますが、この「異常な疲れやすさ」については想像が難しいのではないでしょうか。

たとえば私は暗くなってから外出などをして人と会ったりすると、神経が疲れてしまってざわざわとして落ち着かず、その日は夜遅くまで眠れなくなることが普通です。夜眠れないと翌日はてきめんに調子が悪くなるので、夜間の外出は基本的にNGです。

遊びに出かける場合ですらそれですから、夜遅くまでの残業などは当然できません。残念ながら日本の会社はいまだに残業体質から抜け出せていないところが多いですから、この残業をめぐって体調を崩して困っている当事者というのは一定数いるのではないでしょうか。

障害者雇用の難しさ

もしもあなたが障害者手帳を持っているのなら、企業に障害者雇用枠で就職することができます。障害の内容をオープンにして、企業に一定の配慮を求めながら働くことができるのです。

しかしこれが、なかなか難しいのですね。「配慮を求めることができる」。具体的には何を配慮してもらえばいいのでしょうか? 当事者のみなさん、この質問にうまく答えられますか? 私は正直言って、うまく答えられないです。

たとえば先ほど出た残業のことなどは比較的わかりやすい例です。残業を月あたり何時間以下にしてほしいと言うのなら、数字で定義できることですし、企業の方も比較的対応しやすいでしょう。

しかし、「コミュニケーションが苦手」という点に関しては? 一体周囲はどんな配慮をすればいいというのでしょうか? 障害者雇用とはいえ、企業が人を雇うというのにはそれなりの選別の過程があり、企業は分かりやすい対応のできる人材を求めているはずです。「○○という障害がある」→「しかし○○という配慮があれば他の人と同じように働くことができる」というストーリーが求められるわけですね。その説明責任は、企業への応募者である当事者の側にあります。

私は「言葉で説明できるような分かりやすい対処法があるなら、こんな苦労はしていない」というのが、大方の当事者の思いなのではないかと思います。

働き続けることの難しさ

先に述べた「疲れやすさ」と、職場でのコミュニケーションなどのさまざまなストレス要因によって、仕事を続けるということは発達障害当事者にとって大変な困難となります。ある人はもう限界だと思って自分から仕事を辞めてしまうでしょうし、またある人は限界を超えて頑張ってしまって身体を壊してしまい、やはりそれで仕事を辞めてしまうかもしれません。

一般的なうつ病の人向けにはリワークというものがありますし、精神障害を持つ人全般に対しては就労移行支援、就労定着支援といった福祉サービスもあります。私としては、医療・福祉関係者の努力はとてもよく分かるのですが…これらの支援が発達障害者をうまく支えられているかというと、これもまた微妙なところかもしれないと思います。

疲れやすさ、コミュニケーションの不器用さというのは簡単に何とかできるものじゃないんですね。私にはこれが何らかのトレーニングで強く改善するとはあまり思えないです。学生がビジネスマナーを身につけるのと同じような意味でのソーシャルスキルの向上はあり得るでしょう。しかし、発達障害の当事者にとって健常者の世界というのは、依然として「異世界」のままです。

私たちはこの「異世界」に適応しようと日々奮闘しているんですね。職場への適応は異世界への適応です。これをうまくこなせている当事者がどの程度いるのか…少なくとも休日にどこかへ遊びに出かけたりする程度の元気さを持って生活できている人がどの程度いるのか、私は常々疑問に思っています。

おわりに

なんだか景気の悪い話になってしまいました。しかし、これが発達障害当事者のリアルです。魔法のように状況が好転することはおそらくないでしょう。

同じように世界と闘ってらっしゃるみなさんに対しては、どうか負けないで、と思いますね。負けないで生き続けること。とにかくそれだけを祈っています。

Paul Westerberg – Eventually (1996)

ザ・リプレイスメンツ The Replacements のフロントマンとして知られるポール・ウェスターバーグ Paul Westerberg の1996年の作品。

リプレイスメンツの解散は1991年、ウェスターバーグのソロの1stは「14 Songs」(1993)で、本作はソロの2ndアルバムに当たります。

これは90年代オルタナティブ・ロックの名盤なのではないでしょうか。リプレイスメンツが「All Shook Down」(1990)で見せた大人のロックをさらに進化させたようなサウンドとなっています。

全体的には明るく穏やかなギター・ロックのサウンドです。ウェスターバーグの抜群のソングライティングのセンスはそのままに、肩の力の抜けたヴォーカルが聴かれます。

Tr.9「Trumpet Clip」ではヴォーカルが笑っちゃってる部分がありますね。歌ってて楽しかったんでしょうか。続くTr.10「Angels Walk」は控えめに入るピアノの旋律が美しく感動的なトラック。

リプレイスメンツが好きなら本作はマストなんじゃないでしょうか。良いアルバムです。

発達障害の二次障害によるうつ病とその対処

ASD(自閉症スペクトラム症)やADHD(注意欠陥・多動性障害)に代表される発達障害ですが、発達障害を抱えた成人には二次障害という更なる重荷を抱えた人が少なくありません。ここではそんな大人の発達障害の二次障害について書いてみたいと思います。

なおこの記事の筆者は精神科医療の専門家ではありませんが、ASD当事者であり、長年に渡り実際に二次障害に苦しめられてきたという点を付記しておきます。

二次障害はなぜ起こるのか

二次障害とはその字面のとおり、発達障害という一次的な(ベースとなる)障害に付随して、二次的に起きてきた障害のことを言います。代表的なものとしては、憂鬱感や意欲・思考力の低下、希死念慮(死にたいと思うこと)といった症状の出る「うつ病」があります。この記事では、代表的なケースとしてうつ病に絞って記述したいと思います。

ご存知のとおり、発達障害を抱えた人は社会生活を送る上でさまざまな困難にぶつかります。良好な対人関係を結ぶのが難しいこと、自らの疲労に気づかずに過集中(物事に過剰に集中・没頭)してしまうこと、周囲のさまざまな刺激に敏感なことなどです。こうした性質は「ふつうの社会生活」を送るだけでも、本人にとって過大な負担となることが珍しくありません。

一般的に、うつ病になる人が職業上の「働き過ぎ」によるものが多いことはよく知られているでしょう。発達障害を持つ人の生活は、「ふつうの生活」を送る上でのさまざまな困難から、頭と心を「働き過ぎ」の状態にせざるを得ないという事情があるのです。言い換えれば、発達障害の当事者は非常に「疲れやすい」のです。

職場にうまく馴染めない。人の言っていることの意図がよく読み取れずに苦労する。家事を段取りよく行うことができない。こうした日常生活での疲れやストレスが、溜まりに溜まって二次障害というものを引き起こすことがあるのです。

二次障害への対処の困難さ

一般にうつ病は「服薬と休養」で良くなると言われています。それは発達障害を持つ人にとっても間違いではありません。しかし、このうつ病という病気が「二次的なもの」であることを思い出してください。

発達障害を持たない人であれば、一次的な原因へのアプローチはさまざまな方法があるでしょう。職場の仕事量が過大だったのなら、仕事量を調整するよう会社の人事部・上司と相談する。ネガティブな考え方が主な原因と思われるのなら、認知行動療法などを受けてみる。職場が肌に合わないのなら、転職を考えてみるなどです。

しかし、発達障害の人が持つ一次的な原因は、生まれ持った脳そのものが抱えている性質であります。確かにSST(ソーシャルスキル・トレーニング)などによって、対人関係のスキルを後天的に身につけることはある程度まで可能でしょう。しかし、刺激への過敏さや他者の感情(集団の空気)の読み取りにくさなど、根本的な解決が難しい問題は数多くあります。

そのため、仕事を続ける上でうつ病で休職をしてしまい、服薬と休養でいったんは回復したものの、根本的な解決ができないために、職場に復帰してもまた体調を崩してしまう…といった具合に、二次障害の繰り返しを起こしてしまうケースが少なくないのです。

場合によってはそれで職を転々としてしまったり、状況が悪ければ働くことそのものを諦めてしまうという人もいるかもしれません。

経済面と自尊心

よほど財産に恵まれてでもいない限り、人は働かなければ生きてはいけません。生きていくにはお金が必要です。また、健康な人はあまり意識しないかもしれませんが、多くの人は働いて他者の役に立つことで健全な自尊心を維持しています。働くことの意味には「お金を得ること」とそこから「生きる意味を引き出すこと」、この二つがあるのです。

発達障害による二次障害で起こることは、それら二つの阻害、つまり経済的な困難と自尊心の低下です。発達障害を抱えて生きる人は、お金と自尊心、この二つを得ることに非常に困難を覚えるわけです。

これは非常に難しい問題です。私はこれに対して単純明快な答えを持ち合わせていませんし、そのような解決策はおそらく存在しないでしょう。精神科医療や福祉の世界で、このような問題の解決に向けて努力を続けている方はたくさんいると思いますが、誰かが綺麗さっぱりとこの問題を片付けてくれることは、おそらく期待できないのです。

私たち発達障害の当事者は、自力でサバイバルしていく必要があります。厳しいですが、これが現実です。

ここより先は、発達障害の当事者がサバイバルしていく上で役に立つであろう知識について記述したいと思います。

他者の助けを得ること

まずはこれが第一です。あなたの家族、友人、職場の関係者、医療関係者、福祉関係者、考えられるあらゆる人に助けを求めてください。これは当事者にとって非常に難しい作業であることを私は理解しています。過剰に依存したり迷惑をかけたりするのではなく、社会人としての適切な距離感を持った上で、それでも助けを求めるのです。

たとえば職場の人であれば、「仕事のこういう部分が辛い」といったことを何らかの方法で発信できないでしょうか。相談に乗ってくれそうな同僚はいませんか。あるいは、こういう考え方はできないでしょうか。「部下の仕事上の問題を解決するよう努めるのは上司の仕事の一部なのだから、上司に相談してみよう」と。

あなたのご両親はあなたの経済的な苦しみを知っているでしょうか。場合によっては、経済的な援助を引き受けてくれるかもしれません。ひょっとしたら、ご両親との関係がよくないでしょうか。それでも、一般的に親は子に対して何かしたいと思うものです。

信頼できる友達はいませんか。私は当事者ですから、「友達なんていない」と言われても別に驚きません。もし友達がいる方は、頼ってみてください。苦しいことがあったら相談してみてください。用事もないのにメールをするといったことは苦手でしょうか。苦手でも、やってみる価値はあります。人を助けようと思うのは人の自然な本能です。誰かがあなたを助けてくれる可能性があります。

もしかしたらあなたは人間に対して絶望していないでしょうか。もしそうだとしたら、今が頑張るときです。人間を信じてください。

さまざまな制度の利用

発達障害の当事者がこの社会をサバイバルしていく上で、さまざまな制度の利用もぜひとも行うべきことの一つです。残念ながら、ほとんどの福祉制度は困っている人に自動的に届けられるものではありません。自分で申請した人のみが受け取ることができます。

障害者手帳はお持ちでしょうか。発達障害ないし二次障害で長く通院を行なっているようでしたら、主治医の先生が診断書を書いてくれる可能性があります。障害者手帳には、公共交通機関の無料パスなど、経済的負担を和らげてくれる制度が付随している場合があります。また就職にあたっては障害者雇用の採用枠を受けられるようになるため、職場から障害に配慮してもらいながら働くことができるようになるかもしれません。また失業保険の給付期間が長くなるなどのメリットもあります。

また精神科への通院では、自立支援医療制度というものがあります。通院した際に窓口で払う自己負担額が通常の3割から1割になるという制度です。通院期間が長い場合は、診断書を書いてもらえないか主治医の先生に相談してみるといいでしょう。

最後の手段として、障害年金という手段もあります。これは制度がかなり複雑なので、社会保険労務士に相談する必要が出てくるかもしれません。しかしどうしても経済的に立ち行かなくなった場合、障害年金でどうにか生活が繋がっていく可能性があります。こちらも医師の診断書が必要になる制度なので、主治医の先生に障害年金が受給できそうか相談してみるとよいでしょう。

おわりに

発達障害を抱えながら生きていくということは本当に困難なことです。しかし、絶望しないで生きていきましょう。

私たちは多くのものを奪われて生きているように感じるかもしれませんが、人として幸せに生きること自体を奪われてしまったわけでは決してありません。生きていきましょう。

幸せに生きるコツ

幸せに生きることは、万人にとっての人生のテーマだと思います。一つの記事にするには少し大きすぎるテーマのような気もしますが、思いつくことをつらつらと書いてみます。

人間関係を大切にしよう

マイナスの面を見れば、人間関係は私たちが日々感じるストレスの源泉でもあります。しかし、人間を救ってくれるのは人間だけです。私たちに生きる意味、生きる実感を与えてくれるのは、他ならぬ周りの人間との関係です。あなたにとって大切な人を大切にしましょう。

仕事が忙しくて人間関係がおろそかになっていませんか。ときどき旧知の友人に連絡を取ってみましょう。世の中には自分から連絡をする人より連絡を待っている人のほうが圧倒的に多いのです。自分から縁を繋いでいってみましょう。

行きつけのお店や、趣味のサークルなどの居場所を見つけてみましょう。大人になってから新たに友達をつくるのはなかなか大変です。何らかの場所や趣味など、共通項があったほうがいいでしょう。

私たちの時間は有限です。付き合うすべての人を同じように大切にするということはできませんし、そうする必要もありません。友人関係は時とともに変わっていくかもしれません。離れていく関係もあれば、新たに近づく関係もあるでしょう。そのときどきで、自分にとって大切な人を大切にしましょう。

ひとりの時間も大切にしよう

私たちの時間は有限だと述べました。ひとりの時間もまた、私たちの人生を豊かにしていく上で不可欠なものです。

日々忙しく予定を詰め込んでしまってはいませんか。周りの人々の意見に流されてしまってはいませんか。そんなときにふと、自分について振り返る時間を持つことはとても大切なことです。

他人は大切な存在です。しかし同時に、人間は皆ひとりであるという事実についても忘れてはなりません。他人は他人で、別の人間です。他人があなたに生きてほしいと思う人生ではなく、あなた自身が生きたいと思う人生を送りましょう。

日々の楽しみをたくさん持とう

人生全体を何か一つのもので満たすということはできません。仕事一筋の人生を送るとしたら、いつかあなたの心は悲鳴を上げるでしょう。趣味にしても、一つのものだけに没頭しすぎるといつかは飽きが来てしまうものです。あなたは複数の人生を生きる必要があります。

人生全体を一時の幸せで満たすことはできません。仕事上の出世や、結婚などの人生のイベントは、一時的にはあなたに幸せをもたらすかもしれません。しかし、人間は慣れる動物です。特別だった経験も、いつかは平凡な日常になります。あなたは常に変化し続ける必要があります。

趣味や楽しみをたくさん持つのはよい方法です。私は楽器の演奏、投資、ブログの執筆を趣味としています。散歩することや写真を撮ることも楽しみです。社会福祉や人間の心理について知ることにも興味があります。こうした外の世界への関心は、幅が広ければ広いほどよいでしょう。私は元気があれば楽器を弾きますし、元気がなければ散歩で気を紛らわせることができます。もし私に一つの関心や趣味しかなかったら、どこかで行き詰まりを感じてしまうでしょう。

趣味といっても何も大層なものでなくてもよいのです。ウォーキングを始めてみる。料理を始めてみる。とりあえず試してみるという姿勢は、幸せを掴む上で有利に働くものだと思います。

おわりに

まだまだたくさんある気がしますが、このあたりで終わることとします。最後に、幸せを諦めないようにしましょう。世の中には人生に悲観的な人もいます。冷笑的な人もいます。人生には確かにつらいことや、その意味を疑ってしまうようなことがたくさんあります。

負けないでいきましょう。あなたが人生で少しでも多くの幸せを掴んでいかれることを願っています。